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特許明細書と著作権法

10月に出版され話題沸騰中の「著作権法」(中山信弘 有斐閣)を読みました。
その中で衝撃の記載が!
何と特許明細書を複製すれば、著作権侵害になるというではありませんか!!
中山先生は、特許庁が特許明細書を公開する行為は特64条等の要請だから侵害にはならないと書いた後に、
「しかし、第三者については例外規定がなく、無断で特許明細書を複製すると、形式的には著作権侵害になる可能性がある。」
と言っちゃってます(43ページ)。
そして、
「最終的には立法的解決にならざるえないであろう。」
と締めくくっています。
特許明細書をプリントアウトしない弁理士なんか存在しない以上、弁理士は日本でも有数の著作権侵害者集団ということになっちゃうんですが・・・。

ちなみにボクとしては、特許明細書の複製等は著作権侵害にならないと考えています。
著13条2号は、「国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が発する告示、訓令、通達その他これらに類するもの」は権利の目的にならないと規定しています。
そして、「詳解 著作権法」(作花文雄 ぎょうせい)には、
「ここには、通知や照会・回答等の行政実例など、当該文書の公文書上の分類を問わず、直接又は間接的に国民の権利・義務に影響を及ぼすようなものなど、およそ行政庁の所管権限の下に発せられたほとんどの文書が含まれる。」
と書いてあります。
ですので、著13条2号により、特許明細書は権利の目的にならず、したがって複製権侵害等の問題は生じないと思ったんですが・・・うーん、大御所に言われると、さすがに自信ないですね。
果たして、どうなることやら?

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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

合目的的に言えば非侵害とするのが妥当ですよね。
はなっから著作物性を否定するってのも面白くないですか?(笑)

さすがに著作物性の否定は無理でしょう。
やっぱり13条2号で非侵害というのが妥当ではないでしょうか?
しかし、中山先生も思い切った解釈をしますね。

こちらでもちょっと議論されていますね。
http://www.nisjp.com/cgi-bin/imTRBBS/im_trbbs.cgi?uid=patent1&df=bbs.dat&prm=TAN&pg=1#2228

こんにちは、Sさん。
リンク先を拝見しました。
みんな気にしてたんですね。
どのような理論構成をとるにしても、結論的には侵害不成立とすることについて、反対意見はないでしょう。
立法者が気を利かせて例外規定を設けてくれれば助かったのですが。
著作権法と特許法とでは管轄官庁が違うので、そこらへんの意思疎通が図れなかったのでしょう

はじめまして。
この記事、興味があるので読んでみたいのですが、
何ページ目に書いてあるでしょうか?
お手数ですが、お教えいただければ幸いです。

こんにちは、momoさん。
例の記事ですが、中山先生の本の43ページ目に書いてありますよ。
立ち読みでも良いので、読んでみてください。

ツカドンさん、こんにちは。
ぜひ、読んでみたいと思います。
早速のコメントありがとうございました。

それと、ご挨拶が前後してしまいましたが、
この度は、弁理士試験合格おめでとうございます。
今後は弁理士としての益々のご活躍をお祈りして
おります。

どうもありがとうございます。
今後は弁理士として活躍するつもりではいますが、その前に就職ですね。
合格は1つのハードルに過ぎないということを痛感する毎日です。
でも、最近は各会派の研修会に積極的に参加しており、新鮮な生活を送っています。
この調子で就職問題も片付ける予定です。

たぶん、中山先生が述べている著作権違反は別の意味があるのだと思います。すなわち、単なる複製権のもんだいではないと思いますよ。

それをどこまで「引用」できるか!?ではないかな

こんにちは、haさん。
中山先生ですが、引用ではなく、複製権そのものを問題にしていました。
ぜひ、中山先生の本を読んでみてください。

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