« 読書備忘録2013 その4 | トップページ | 最近の育児 »

読書備忘録2013 その5

ファイアフォックス クレイグ・トーマス著 早川書房

映画版は繰り返し見たんですが、原作の小説版は初めて読みました。
オチが違うんで、軽くビックリです。
小説版には、あの有名な「ロシア語で考えるんだ。ロシア語で」がない!
分からない人に説明すると、タイトルのファイアフォックスってソビエトが開発した超高性能戦闘機で、脳波で火器管制システムをコントロールします。
つまり、「ミサイル発射!」って念じると、ミサイルが発射されるんですね。
映画版のラストでは、主人公がパニクってしまい英語で思考しちゃうもんだから、ミサイルが発射されません。
そこに、「ロシア語で考えるんだ、ロシア語で」という天の声が届き、主人公は間一髪のところでミサイル発射に成功するというオチになってます。
ところが、小説版では、主人公は普通にパニクるだけ。
パニック状態の脳波でフレアが誤作動で射出され、そのフレアを呑み込んだ敵機が墜落するというオチなんです。
悪役が、主人公が何気に捨てたバナナの皮で滑って死ぬみたいなギャグ漫画みたいな展開となってます。
娯楽活劇のカタルシスに欠けるきらいがありますね。
くわえて、この主人公、最初から最後まで何もしてないし。
映画版でも小説版でも同じですが、この主人公は、ソビエト人の内通者やスパイに手取り足取り手助けしてもらって移動するだけで、自分でピンチを切り抜けるという能動性が全くないんですよ。
しかも、主人公を手助けした登場人物はほとんど死んじゃうし、ほとんど疫病神です。
それでいて、最後はパニクって瓢箪から駒で勝っちゃうんだから、ヒーローとは言えません。
それを考えると、映画版のアレンジは正解でしょうね。

闇の伴走者 長崎尚志著 新潮社
作者不明の漫画原稿に描かれた未解決殺人事件の詳細な描写をヒントに謎解きするミステリ。
アイディアは面白いけど、技巧に走り過ぎていた感もあり。
そこそこ面白いけど、特におススメできるわけでもないですね。

新聞消滅大国アメリカ 鈴木伸元著 幻冬舎
インターネットにより崩壊しつつある新聞を扱った本です。
新聞の消滅は、政治への無関心を呼び、引いては民主主義の崩壊に繋がりかねないそうです。
ただ、マスコミ側の人間が書いてるので、ちょっと差し引く必要はありますね。
新聞が崩壊しても代替のメディアはあるわけで、民主主義の崩壊は大袈裟だと思うんですが。

被差別者の食卓 上原善広著 新潮社
被差別者の食をテーマにしたルポ。
被差別部落出身の著者が、自分のルーツを求めて世界の被差別者の食事を食べる旅に出ます。
差別そのものではなく、あくまでも食に焦点を当てた点で切り口が斬新でした。
フライドチキンが黒人奴隷の食事だったという事実は豆知識ですね。
白人が食べ残した手羽先や頭をディープフライしたものがフライドチキンの始まりだそうです。

傭兵の2000年史 菊池良生著 講談社
弁理士って、ある意味、傭兵じゃないですか?
だったら、傭兵の歴史を学べば何か得られるかな、と読んだ次第です。
結論、何も得られませんでした。
ただ、結構面白いです。

アイアムアヒーロー 1~10巻 花沢健吾 講談社
ゾンビにより崩壊した日本を舞台にしたパニックホラー漫画です。
現代の日本ではうだつの上がらない主人公が、ありえない状況に直面して大活躍する展開は、大長編ドラえもんのテイストですね。
主人公が凡人という設定なので、非常に感情移入しやすかったです。
ゾンビが日本という舞台に意外とマッチしてたのにも軽く驚きました。
ちなみに完結していると思って読んだんですが、連載継続中だとか。
続きが気になります。

ルサンチマン 全4巻 花沢健吾 講談社
「アイアムアヒーロー」がとても面白かったので、同じ作者の本作を読んだ次第です。
もてない男がバーチャルリアリティーの中の女性と恋愛する話で、設定は凡庸です。
けど、人物が丁寧に描かれていたし、展開や世界観も面白かったので、一気に読んでしまいます。
読後の余韻も中々に味わい深い。
結構面白いんですが、下ネタ満載なので迂闊におススメできません。

ブラックジャック創作秘話 2巻 宮崎克
タイトル通りの漫画です。
1巻もそうでしたが、割と知られたエピソードを漫画形式にしただけです。
構成に工夫もないし。
ちょっと食い足りなさを感じました。

これで2013年度に読んだ本は、現時点で小説4冊、ノンフィクション14冊、漫画19冊の合計37冊になりました。

« 読書備忘録2013 その4 | トップページ | 最近の育児 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 読書備忘録2013 その4 | トップページ | 最近の育児 »