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読書備忘録2013 その6

★ワセダ三畳青春記 高野秀行 集英社
辺境ライターとして有名な著者の青春を綴った自伝(私小説)です。
著者と同じ早稲田出身のボクにとっては、お馴染みだったお店や地名が出てきて懐かしいったらありゃしません。
思えばボクも司法浪人として社会から逸脱した生き方をしてたんですよねー・・・。
この本には司法浪人の変人であるケンゾウさんなる人物が登場しますが、自分と重ねて読んでしまいました。
笑えて、それでいて切ない青春の記録です。
素晴らしい本を読ませて頂きました。

★オカルトの帝国 一柳廣孝 青弓社
オカルトブームを切り口に1970年代を語る本です。
1970年代はオカルトが元気でしたね。
夏休みは「あなたの知らない世界」が楽しみだったし、「恐怖の心霊写真集」や「恐怖新聞」をワクワク、ドキドキしながら読んだもんです。
で、期待して読んだんですが、この本、中身がない(涙)。
着眼点は良いのに、全てが上滑りしてるみたいな。
ちょっとガッカリです。

★ゼロ 片野ゆか 集英社
犬猫の殺処分をゼロにした保健所のノンフィクション。
凄いってことは分かるけど、全ての展開が読めてしまうので、そんなには楽しめませんでした。
ノンフィクションにも意外性が欲しいですね。

★ターン 北村薫著 新潮社
SF? ファンタジー?
タイムスリップのような違うような。
ただ、凝った文体や設定の割りには、どこか甘いところがあり、中途半端な印象。

★未来日記 全12巻 えすのサカエ 角川書店
未来を映し出す日記を持つ12人が互いに殺し合うバトル漫画。
勝ち残った人間は次期の神様になるという設定です。
でも、単純な勝ち抜きストーリーじゃないのがポイントでしょうか?
最後は複雑なんで、丁寧に読まないと混乱します。
割と面白いです。

★人間仮免中 卯月妙子 イーストプレス
本屋さんのおススメコーナーにあったので衝動買いしました。
ほのぼの日常エッセイ漫画だと思ったら、統合失調症を患ってる元AV女優の半生を描いた自伝漫画で、とにかく壮絶な内容。
普通の人が読んだら、ドン引き確実です。

これで2013年度に読んだ本は、現時点で小説6冊、ノンフィクション17冊、漫画32冊の合計55冊になりました。

手足口病

毎朝、子供を保育園に連れて行くんですが。
壁に「ひよこ組でインフルエンザ」みたいな貼り紙があるんですよ。
寿司屋の旬ネタみたいな感じです。
おかげで病名に詳しくなったんですが、先日、その病名に振り回されてしまいました。
息子の手、足、口そしてお尻にブツブツができたんです。
お尻にもブツブツがある以上は、手足口尻病的な他の病気のはずです。
けど、お尻を無視すれば、もろに手足口病な感じです。
悩んだ挙句、手足口病の説明を注意深く読み返してみたら、「尻にも湿疹が出ます」との一文が!
おいおい、だったら正確に手足口尻病ってネーミングにしてくれよ!
なぜ、お尻をハブるんだよ!?
商標だけじゃなく病名も誤認表示は禁止してほしいもんです。

最近の育児

ここ最近、ずーっと体調不良です。
子供から風邪をうつされるんで。
子供が保育園で風邪をうつされ、ボクも風邪になるというスパイラルを延々と続けてるんです。
保育園が病原菌の伏魔殿だなんて知らなかったですよ!
おまけに、うちの息子ですが、微妙に自我が生じるのと同時進行で手間度がUPしつつあります。
トイレに行こうとするだけでギャン泣きして追いかけてくるし、毎朝が修羅場です。
けど、これが成長なんでしょうね。
最近は赤ちゃんの匂いもしなくなったり、ちょっと角ばって幼児から子供へと変化しつつあったりと、成長を実感することも多くて。
嬉しいけど少し寂しい、みたいな。
でも、ちょっと疲れるな~。

読書備忘録2013 その5

ファイアフォックス クレイグ・トーマス著 早川書房

映画版は繰り返し見たんですが、原作の小説版は初めて読みました。
オチが違うんで、軽くビックリです。
小説版には、あの有名な「ロシア語で考えるんだ。ロシア語で」がない!
分からない人に説明すると、タイトルのファイアフォックスってソビエトが開発した超高性能戦闘機で、脳波で火器管制システムをコントロールします。
つまり、「ミサイル発射!」って念じると、ミサイルが発射されるんですね。
映画版のラストでは、主人公がパニクってしまい英語で思考しちゃうもんだから、ミサイルが発射されません。
そこに、「ロシア語で考えるんだ、ロシア語で」という天の声が届き、主人公は間一髪のところでミサイル発射に成功するというオチになってます。
ところが、小説版では、主人公は普通にパニクるだけ。
パニック状態の脳波でフレアが誤作動で射出され、そのフレアを呑み込んだ敵機が墜落するというオチなんです。
悪役が、主人公が何気に捨てたバナナの皮で滑って死ぬみたいなギャグ漫画みたいな展開となってます。
娯楽活劇のカタルシスに欠けるきらいがありますね。
くわえて、この主人公、最初から最後まで何もしてないし。
映画版でも小説版でも同じですが、この主人公は、ソビエト人の内通者やスパイに手取り足取り手助けしてもらって移動するだけで、自分でピンチを切り抜けるという能動性が全くないんですよ。
しかも、主人公を手助けした登場人物はほとんど死んじゃうし、ほとんど疫病神です。
それでいて、最後はパニクって瓢箪から駒で勝っちゃうんだから、ヒーローとは言えません。
それを考えると、映画版のアレンジは正解でしょうね。

闇の伴走者 長崎尚志著 新潮社
作者不明の漫画原稿に描かれた未解決殺人事件の詳細な描写をヒントに謎解きするミステリ。
アイディアは面白いけど、技巧に走り過ぎていた感もあり。
そこそこ面白いけど、特におススメできるわけでもないですね。

新聞消滅大国アメリカ 鈴木伸元著 幻冬舎
インターネットにより崩壊しつつある新聞を扱った本です。
新聞の消滅は、政治への無関心を呼び、引いては民主主義の崩壊に繋がりかねないそうです。
ただ、マスコミ側の人間が書いてるので、ちょっと差し引く必要はありますね。
新聞が崩壊しても代替のメディアはあるわけで、民主主義の崩壊は大袈裟だと思うんですが。

被差別者の食卓 上原善広著 新潮社
被差別者の食をテーマにしたルポ。
被差別部落出身の著者が、自分のルーツを求めて世界の被差別者の食事を食べる旅に出ます。
差別そのものではなく、あくまでも食に焦点を当てた点で切り口が斬新でした。
フライドチキンが黒人奴隷の食事だったという事実は豆知識ですね。
白人が食べ残した手羽先や頭をディープフライしたものがフライドチキンの始まりだそうです。

傭兵の2000年史 菊池良生著 講談社
弁理士って、ある意味、傭兵じゃないですか?
だったら、傭兵の歴史を学べば何か得られるかな、と読んだ次第です。
結論、何も得られませんでした。
ただ、結構面白いです。

アイアムアヒーロー 1~10巻 花沢健吾 講談社
ゾンビにより崩壊した日本を舞台にしたパニックホラー漫画です。
現代の日本ではうだつの上がらない主人公が、ありえない状況に直面して大活躍する展開は、大長編ドラえもんのテイストですね。
主人公が凡人という設定なので、非常に感情移入しやすかったです。
ゾンビが日本という舞台に意外とマッチしてたのにも軽く驚きました。
ちなみに完結していると思って読んだんですが、連載継続中だとか。
続きが気になります。

ルサンチマン 全4巻 花沢健吾 講談社
「アイアムアヒーロー」がとても面白かったので、同じ作者の本作を読んだ次第です。
もてない男がバーチャルリアリティーの中の女性と恋愛する話で、設定は凡庸です。
けど、人物が丁寧に描かれていたし、展開や世界観も面白かったので、一気に読んでしまいます。
読後の余韻も中々に味わい深い。
結構面白いんですが、下ネタ満載なので迂闊におススメできません。

ブラックジャック創作秘話 2巻 宮崎克
タイトル通りの漫画です。
1巻もそうでしたが、割と知られたエピソードを漫画形式にしただけです。
構成に工夫もないし。
ちょっと食い足りなさを感じました。

これで2013年度に読んだ本は、現時点で小説4冊、ノンフィクション14冊、漫画19冊の合計37冊になりました。

読書備忘録2013 その4

怪獣記 高野秀行著 講談社
怪獣探しの冒険旅行を綴った本。
タイトルからオカルト本と誤解する人もいるかもしれないけど、さにあらず。
辺境探検の魅力を凝縮した楽しい本です。
著者の生き様が羨ましい。

日本を捨てた男たち フィリピンに生きる「困窮邦人」 水谷竹秀著 集英社
女の子を追いかけてフィリピンに渡ったはいいけど、結局は捨てられ、帰国しようにも帰国できずに放浪する日本人を扱ったノンフィクション。
揃いも揃ってクズばかり。
けど、それがゆえに感情移入しちゃうみたいな。
自分だって、いつどーなるか分からないわけだし。
切実な本でした。

これで2013年度に読んだ本は、現時点で小説2冊、ノンフィクション11冊、漫画4冊の合計17冊になりました。

A record of a monster
Author: Hideyuki Takano
Publisher: Kodansha
This is a book on a search for a monster.
I think somebody misunderstands that this book is written about the supernatural.
But, not so.
This is a wonderful book about a condensed appeal of a frontier adventure.
I am jealous of the author’s life style.

Men who abandoned Japan [Poor Japanese in Philippine]
Author: Takehide Mizutani
Publisher: Shueisha
This book is a non-fiction about poor Japanese men who went to Philippine to chase girls.
They are idiots!
But, I feel so close to them.
I can’t guarantee that I am not same as them.
This book is very serious.

I have read two novels eleven non-fiction book and four comics, total 17 books in this year.

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